がんの再発予防について

 

がん予防も大切ですが、「がんの再発予防」も大切です。がんの再発は、生命の危機に直結します。がんを早期発見して適切な治療を受けたとしても、再発するケースはたくさんあります。外科手術などでがんを完全に取り去ったように見えても、身体の至るところにがんは生息していて、数年の時を経て「検査で確認できる大きさ」にまで成長して「再発する」というケースがほとんどです。

 

がんの再発予防には「自然治癒力の強化」が欠かせません。自然治癒力とは、生物が生まれながらにして持っている「病気や怪我を治す力」のことをさします。がんは外科手術などの「外部からの働きかけ」によって治るのものではなく、「身体が自発的に働いた結果」として治るものです。

 

がん治療を受ける際、「全て医師にお任せ」というようなスタンスでは非常に危険です。治療を受けるのは他ならぬ患者自身です。がん治療が一通り終わったからといって、「がんと切り離された生活」を送れるわけではありません。がんという診断を受けたその日から、「これからの人生はがんと共に生きていく」という意識を保ちながら生活する必要があります。

 

「誰にでも有効ながん治療法」というのが存在しないように、「誰にでも効果があるがんの再発予防法」というのも存在しません。がんの再発予防のためには、患者自身が「がんの再発予防のためには何をするべきか」ということを考え、自発的に動き、「自分が信じるがんの再発予防法」を実践するしかありません。

 

聖人君子のような健康的な生活を送っている人でも、がんになる時はなります。しかし、「がんになるのは運命だから仕方がない」として何も行動を起こさないというのは見当違いです。運命というのは自助努力によって、ある程度コントロールできます。「○○だから仕方がない」という言葉を免罪符のように用いている人は、人生全般に対して大きな悔いを残す可能性が高いです。「一所懸命に足掻くこと」も時には必要です。

 

また、がんには様々な初期症状があります。一般的にがんの発見は早ければ早いほど、治る可能性も高くなります。「がんは早期発見・早期治療が大事です」と喧伝されているのはそのためです。がんの早期発見のためには、がんという病気がもたらす様々な初期症状を見逃さないようにしなければなりません。

 

一番わかりやすい初期症状といえば、「しこり」が挙げられます。乳がんなどに代表される「浅い部位」に発生するがんは、触診によって「盛り上がり」を確認することができる場合があります。近年では、ピンクリボン運動などに代表される啓蒙活動によって、セルフチェック(自己触診)の重要性も浸透してきています。

 

しかしながら、依然として乳がん検診受診率は低いままです。乳がんの早期発見のためには、セルフチェックだけでは不十分です。その他の代表的な初期症状では、「腸閉塞」などの閉塞症状があります。腸閉塞とは摂取した食物が管状の臓器(小腸や大腸)の中に詰まった状態のことをさします。大腸がんと腸閉塞は密接な関係にあり、高齢の大腸がん患者には腸閉塞が多いといわれています。

 

また、がん患者には黄疸症状(皮膚や粘膜が黄色くなる)が現れる場合もあります。黄疸症状は胆汁などの消化液の流れが阻害されることによって起こるもの(閉塞性黄疸)や、肝細胞がダメージを負ったことで起こるもの(肝細胞黄疸)などがあります。私が十代の頃にがんで亡くなった親族も、黄疸症状が現れていました。

 

がんという病気をどこか他人事のように捉えている人や「自分はがんにはならない」というような根拠のない自信をもっている人は要注意です。がんというのは「誰でもなり得る病気」です。「がん家系ではないから安心」「がん体質ではないから大丈夫」というような考えは見当違いです。ほとんどのがんは遺伝性のものではありません。がん患者であってもなくても、がんについて学び続けることが大切です。